「異なる業種の人びとが集まり、未知のメディアをつくれないか。1人ではなく、D.I.W.O.(Do it With Others=みんなでつくろう)の精神で!」

この呼びかけとともに、2011年に「Open Publishing @amu」というメディアづくりのセッションが始まりました。そのなかから誕生したのが、NEXT TO NORMALというプロジェクトです。

NEXT TO NORMALでは、私たちの日常のなかの「ふつう」をさまざまに読み替えていきます。「ふつう/ふつうでない」という二項対立を超えた、より大きな「ふつう」の在処をさぐり、これからの時代のノーマライゼーションを考えるための「メディア」をつくるプロジェクトです。

現在、「読みやすさの科学」「美女観照」「音による復興」という、まったく異なったアプローチをする3つのサブプロジェクトが動いています。
これらはみな発案者自身が課題を設定し、それぞれの立場から、見ること、聴くこという日常のなかにある「五感」にフォーカスして「大きなふつう」を考えていきます。

これからの時代の新しい「ふつう」は、多様性を認め合うことだけでは成立しません。混乱した情報を整理し、文化や社会的背景が異なるがゆえに起きる偏見や前提を疑い、それらを超えた「知」をつくりだす作業――つまり「編集」が必要です。

マスメディアではない。しかしただのセルフパブリシング(個人出版)でもない。誰もが参加できるOpen Publishingであり、D.I.W.O.であるメディアとして、NEXT TO NORMALの展開にご期待ください。